【蕨市】蕨から最も近いビール醸造所で、「わらびりんご」を使ったビール醸造中! どんなビールになるのか今から楽しみ!
わらびりんごを使用したビールを醸造中!
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わらびりんご
“日本一早く実がなるりんご”としてお馴染みでの「わらびりんご」は、その名の通り蕨市生まれのりんごです。
そのまま食べるには酸味が強い「わらびりんご」は、ジュースやアップルパイなど加工することでそのポテンシャルを発揮。
わらびりんごを使用した商品は、「わらびりんごサイダー」や「わらびりんごシャーベット」が現在発売中。蕨市内にある取扱店で購入できます。
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GROW BREW HOUSE
2022年秋、わらびりんごを使用した新商品としてビールの醸造を開始しています。
醸造を担当するのは「GROW BREW HOUSE」
蕨駅のお隣、西川口駅西口にある、蕨市から最も近いビール醸造所です。
蕨生まれのわらびりんごを使ったビールとは、どんなビールになるのでしょうか?
その醸造に密着しました!
※文中ではビールと記載していますが、酒税法上は発泡酒に分類されます。
ビール造りに密着① 麦汁づくり
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「GROW BREW HOUSE」醸造長の岩立佳泰さん
わらびりんごを使ったビール醸造に当たり、「GROW BREW HOUSE」醸造長の岩立佳泰さん(以下、岩立さん)は、わらびりんごの「果汁」と「わらびりんごサイダー」を試飲。
そこで、わらびりんごの「酸味」に注目しました。
わらびりんごの酸味の延長線上に、ビールの酸味があるような味わいを意識し、ビアスタイルは「りんごサワーエール」に決めました。
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今回のビール造りに使用するモルト(麦芽)
今回、わらびりんごを使ったビールには、「エールモルト」「クリスタルモルト」「小麦」の3種類のモルト(麦芽)を使用。
まずは、こららを細かく粉砕します。
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モルトの旨味を抽出
粉砕したモルトを寸胴鍋に入れて、温水と混ぜます。
モルトのかたまりを崩しながら丁寧に攪拌していくと、ドロドロとしたお粥状になります。
攪拌しながら温度を上げていくことで、デンプンやタンパク質が分解。
デンプンは糖分へ、たんぱく質はアミノ酸へと変わり、これらは後に酵母の栄養分となるのです。
温度と時間によって糖の出来も変わってしまう為、ビールの味わいや香りにも影響を与える重要な作業です。
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寸胴鍋で麦汁づくり
分解を終え、ろ過すれば「麦汁」と呼ばれる麦のジュースが完成します。
この麦汁を別の寸胴鍋に移し、煮沸します。
麦汁を煮沸する目的は、加熱することで麦汁内の分解を完全に止めること。
同時に殺菌も行い、好ましくない香りを飛ばす目的もあります。
従来のビール造りでは、この工程でホップを投入しますが、今回はあえて、この段階ではホップを入れません。
今回は、発酵タンクにてホップを入れる「ドライホッピング製法」を採用。
これにより、ビールの香りに厚みを持たせます。
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麦汁を試飲した「まち連」の田中さん
「砂糖なしでこんなに甘いんだっていうほど甘くてビックリしました! なぜか過去に出会っているような味にも感じて、雑穀好きにとってはこれがビールになると思うとテンション上がります!」
こう話してくれたのは、蕨市役所担当者とともに醸造を見学し、麦汁を試飲した「一般社団法人 蕨市にぎわいまちづくり連合会」の田中雅子さん(以下、田中さん)。
初めてのビール醸造所見学、初めての麦汁試飲に、終始興奮気味でした。
ビール造りに密着② 果汁を投入
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「わらびりんご」と「片品村のりんご」の果汁を使用
今回、わらびりんごを使ったビールには、一部、群馬県片品村で採れたりんご果汁も使用します。
群馬県北東部に位置する片品村と蕨市は、「ふれあい交流協定」を結んでおり、教育や文化、観光など幅広い交流が繰り広げられています。
今回、ビール造りのために確保した果汁は、わらびりんごと片品村のりんごを合わせて27.5Lでした。
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発酵タンクにわらびりんご果汁を投入
煮沸した麦汁は冷却し、その後、発酵タンクに移動します。
発酵とは、酵母の働きによって、糖分をアルコールと炭酸ガスに変え、麦汁をビールへと変える工程。
今回のように果物を使用したビールの製造には、大きく2つの方法があります。
1つは、発行し、ほぼ完成したビールに果汁を足して割る方法。
ビールが苦手な方でも飲みやすく、カクテルやジュースのような味わいになります。
もう1つは、発酵前の麦汁に果汁を投入する方法。
麦汁の糖度に加えて果物の糖分を考慮する必要があり、果物の酸味の影響もあります。
イメージ通りの味に仕上げるには、醸造家の腕が試される方法です。
今回、岩立さんは後者の方法を選びました。
わらびりんごを使ったビール、続報を待て!
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わらびりんごを使ったビール、続報を待て!
わらびりんごを使ったビールは、現在、発酵~熟成の期間を迎えています。
完成は2022年10月末頃を予定。
現時点で具体的なリリース日についてはまだ未定ですが、そう遠くない将来、飲めるようになることは間違いありません。
わらびりんごを使ったビールについては、今後も続報が入り次第お届けします!
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