【蕨市】自覚なしでも、ステージ2A。乳がんと闘うYuukiさんからのメッセージ。
Yuukiさんを襲った「乳がん」という病

Yuukiさん
「自分は健康だと思い込んでいたので、健康診断を高校生以来受けていませんでした。」
Yuukiさんが、職場の健康診断を受診したのは2024年秋のことでした。
診断結果は「右胸注意3」。その結果が何を意味するのかわからないまま、2025年3月に精密検査を行い「乳がん」が発覚したのです。
当時のYuukiさんに体調不良などの自覚症状はなく、担当して医師に「ここ(右胸)にしこりがあるのわかる?」と説明を受け、初めてしこりに気がつきました。

Yuuki HipHop(画像提供:Yuukiさん)
Yuukiさんは、4歳から大人までが楽しく踊れるダンススクール「Yuuki HipHop」を主宰し、蕨市を中心にダンスでまちを盛り上げています。
「沢山の方に気軽にダンスを楽しんでもらいたい!」という一心で、ヒップホップ・フリースタイル・ブレイク&ハウス・ポップ・ジャズ・ソウルパンキング等、様々なジャンルのダンスを指導しています。
「乳がん」という大きな病を経験したYuukiさんにインタビュー。一人でも多くの方に伝えたいというメッセージをお届けします。
Yuukiさん特別インタビュー「検診を受けて、安心した上で明るく生きてほしい!」

乳がん発覚直前(画像提供:Yuukiさん)
乳がん発覚「なんで私が?」
ーご自身が乳がんだとわかったとき、どんな気持ちになりましたか?
私は自分が健康だと思い込んでいたんです。
まだ5歳の子どももいるし、「Yuuki HipHop」にはたくさんの生徒たちもいます。本来なら1番元気でいなきゃいけない自分がまさか乳がんだなんて……。
「なんで?」という思いで、涙がたくさん溢れてきました。
治療についてはお医者さんから「抗がん剤治療になります。」と告げられ、すぐに受け入れました。でも怖さと不安はかなりあったし、色々と考えちゃいましたね。
ー抗がん剤治療の副作用は、かなりつらいと聞きますね……。
(がんのある)右胸を残すか、切除するかの選択を迫られ、再発を避けるためにも切除することを選びました。
リンパへの転移がなければホルモン治療のみでしたが、転移があったので抗がん剤治療になりました。抗がん剤治療後は、ホルモン治療を10年続ける予定です。

髪の毛でつくった「HipHop」(画像提供:Yuukiさん)
抗がん剤治療は、吐き気、倦怠感、貧血、下痢、関節痛、発熱、味覚障害、浮腫、肌荒れなど、「副作用のフルコース!?」ってぐらい重たかったです(笑)
お医者さんにも相談して、2週間に1度の抗がん剤治療を3週間に1度に頻度を変えてもらったり、吐き気を抑える強い薬をもらって乗り越えました。水分も取れなくなってしまったので、スイカをたくさん食べました。
噂には聞いていましたが、実際に髪の毛がごっそり抜けてしまうのはかなりショックを受けました。でも「意外と似合う!」と思って、今しかないスタイルを楽しもうと決めました。実際、似合ってるでしょ?
私は人目を気にするタイプではありませんが、会う人に気を使わせてしまっていると感じたので、生徒たちの前ではできるだけ被り物をするようにしています(笑)

治療中のYuukiさん(画像提供:Yuukiさん)
ーご家族や周囲の方々の反応はいかがでしたか?
家族は私以上にショックを受けていました(笑)
右胸を切除するときも「悪いところをとったら早く治る? 治るならおっぱいなんていらないよ!」とも言ってくれました(笑)
家族はもちろん、周囲の人たちにはたくさん助けてもらい、支えてもらっています。これまでにないぐらいたくさんの愛をいーっぱいもらって乗り越えています!
本当に幸せ! たくさんの「ありがとう」を伝えたいです!
「検診を受けて、安心した上で明るく生きてほしい!」

家族で記念撮影(画像提供:Yuukiさん)
ー今は定期検診を受けておけばよかったと思いますか?
一年に一度は必ず定期検診を受けるべきだと心から思っています。受けようかどうか迷っている時間がもったいない!
何事もないのが一番だし、検診を受けて病気がみつからなかったらそれでいい。検診を受けて、安心した上で明るく生きることをおすすめします!
それと、がん保険や生命保険も、内容をしっかり理解した上で一つ以上入っておくことをおすすめします。

ダンスで蕨市を盛り上げ、笑顔溢れる明るいまちにしたい!
ー読者の方に届けたいメッセージがあればお願いします。
私が乳がんになって感じたことは、元気でなければやりたいこともできないし、制限もたくさんあるということです。そして、たくさんの人を悲しませてしまうことも知りました。
何度も言いますが、自分は健康だと思い込んでいたのでそんなこと考えたこともありませんでした。
私はたまたま受けた検診で乳がんが見つかり、治療も本当につらいものでしたが、おかげでこれまで見えていなかったこともたくさん見えるようになりました!
もっとずっと家族との思い出をつくりたい。
「Yuuki HipHop」の生徒たちを立派に育て上げたい。
自分自身もいつまでも踊り続けていたい。
ダンスで蕨市を盛り上げ、笑顔溢れる明るいまちにしたい。
今まで以上に強く、そう思うようになりました!
ーYuukiさん、お忙しい中ありがとうございました!
毎年10月は「ピンクリボン月間」!

もっとずっと家族との思い出をつくりたい!(画像提供:Yuukiさん)
「ピンクリボン月間」とは、乳がんの早期発見と予防を呼びかける世界規模の啓発活動です。毎年10月には、街頭キャンペーン、シンポジウム、ライトアップイベントなど、乳がんに関する正しい知識の普及と乳がん検診の受診推進を目的とした様々な活動が行われます。
「ピンクリボン」は世界共通のシンボルマーク。乳がんと闘う人たちへの応援やエールという意味も込められています。
乳がんは、日本人女性の約9人〜11人に1人がかかるといわれている身近な病気です。早期発見できれば、治療の選択肢が広がり、治癒率も大幅に高まります。
自覚症状のない「今」こそ、あなた自身の未来と大切な人たちの笑顔のために、乳がん検診受診へ踏み出しましょう。