【蕨市】開催期間も残りわずか。「第34回平和記念展 魅惑のプロパガンダ展 ~虚構まみれの言葉の世界〜」は9月18日(月)まで!
現代の日本には関係ない。
こんな世の中、考えられない。
あなたはこの展示会を見て、どう感じるでしょうか?
「蕨市立歴史民俗資料館」では、「第34回平和記念展 魅惑のプロパガンダ展~虚構まみれの言葉の世界〜」を開催しています。
開催期間は、2023年9月18日(月)まで。残りわずかです。
「魅惑のプロパガンダ展~虚構まみれの言葉の世界〜」とは?
「第34回平和記念展 魅惑のプロパガンダ展~虚構まみれの言葉の世界〜」とは、どんな展示会なのか?
その説明を行う前に、「プロパカンダ」について説明しなければなりません。
「プロパガンダ」とは、意図をもって、特定の主義や思想に誘導する宣伝戦略のことをいいます。
耳ざわりの良い言葉の裏には、多くの虚構が隠されていることも少なくありません。
事実、戦時中の日本が仕掛けたプロパガンダは、国民を戦争へと向かわせ、我慢を美徳とするものでした。
例えば、戦時下の日本を代表する標語のひとつ「欲しがりません 勝つまでは」。
一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
この標語には、「わがまま言わず倹約しろ」という意味が込められていますが、このような標語が子どもの遊ぶおもちゃや日用品に記されていたそうです。
ちなみにこの標語、発表された当時は国民学校の女子生徒の作品とされていました。しかし、後に、その作者が女子生徒の父親だったことが判明しています。
戦時下の日本では、雑誌や新聞に掲載された広告にもプロパガンダが盛り込まれていました。
商品の宣伝文句に戦争色が加わることはもちろん、商品と無関係なコピーが掲載されることも珍しくありませんでした。
「弾丸に死んでも 病氣で死ぬな」
少しゾッとしてしまうようなコピーも、当然のように使用されています。
戦局が進むにつれ、日本国民の身近にあった雑誌は、表紙・内容ともに戦争色が強まっていきました。
1938年に「内閣情報局」が創刊した「写真週報」は、志願兵の生活を勇ましく楽しそうに描くなど、国策宣伝のためにつくられたプロパガンダ誌であるといわれています。
「戦意高揚」に「質素倹約」。
個人はとにかく我慢をし、その蓄えは戦争を行う国に捧げることを美徳とするようなプロバガンダは、挙げればきりがありません。
その他、「第34回平和記念展 魅惑のプロパガンダ展~虚構まみれの言葉の世界〜」が行われている2階のフロアには、戦時下の蕨市の様子や、空襲の被害等がわかる展示も行われています。
現代の日本にも、決して無縁な話ではありません。
この記事を読んで、やっぱり現代の日本とは無関係な話だと感じましたか?
たしかに、現代の日本では想像もできない宣伝広告ではあります。
しかし、プロパガンダという意味では、決して無縁な話ではないかもしれません。
虚構まみれの言葉の世界、一度ご覧いただくことをオススメします。
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